2026年5月29日。週末を前にした私たちの耳に届いたのは、期待されていた「海峡解放」のニュースではなく、依然として予断を許さない現地の緊迫した状況でした。
政治や外交の世界では、歩み寄りの兆しが報じられることもありますが、建材流通の現場を預かる私たちの実感としては、事態はまだ「解決」の入り口にさえ立っていないというのが正直なところです。

こうした時流を汲み取り、株式会社HAMAYAでは日々、メーカー各社がどのような「葛藤」の中にいるのか、その舞台裏を整理しています。

「独自調達」に挑む、海外拠点のメーカーたち

日本の住宅を形作る多くの設備や部材は、東南アジアの拠点で製造されています。
実は、ここが今、非常に難しい局面に立たされています。

日本政府が「石油の備蓄があるから大丈夫」とアナウンスするのは、主に国内の製油所に届く油のこと。海外に工場を持つメーカーは、政府のサポートの手が届かない場所で、自力で原料(ナフサや樹脂)を確保しなければなりません。
現在、世界中でナフサの奪い合いが起きています。メーカーは、平時の2倍以上という異例の価格を払ってでも原料を手に入れようと奔走していますが、グローバルな需要の中では「買い負け」てしまうリスクも隣り合わせです。

株式会社HAMAYAがメーカー担当者から聞き及ぶところでは、このコストの爆騰と原料確保の難しさが、製品の「納期」をかつてないほど不安定にさせているのです。

限られた原料を分け合う「優先順位」

一方で、国内に工場を持つメーカーにも別の課題があります。それは、限られた原料をどの業界に優先的に回すかという、社会的な「序列」です。

ナフサから作られる製品は多岐にわたりますが、まず最優先されるのは「医療用」や「食料用」といった、命に直結する分野。
残念ながら、住宅建材に使われる接着剤や樹脂パーツは、その次の順位に置かれがちです。

メーカーの方々も「お客様のために作りたい」という想いは人一倍強いのですが、材料が手元に回ってこないという不条理な状況が、一部での「受注制限」という苦渋の判断に繋がっています。

「引き渡し」というゴールを守るために

「現場は絶対に止めたくない」「約束した引き渡し日に間に合わせたい」。
これは、モノづくりに携わる者として当然の、そして最も尊い想いです。

株式会社HAMAYAもその想いを共有する同志として、材料確保については一切の妥協をせず、惜しみない努力を続けています。

しかし、4月以前の在庫が物理的に厳しくなるタイミングが、6月中旬から7月にかけてやってくると予測されています。家づくりには数万点の部品が必要ですが、例えば「小さな樹脂パッキン一つ」が欠けるだけで、製品は出荷できなくなります。

大切なのは、決して「諦める」ことではなく、「現場の進捗を、資材の確実な到着に合わせてコントロールする」という攻めのマネジメントです。

確実な完工を目指す「戦略的な調整」

無理に現場を急がせてしまい、あと一歩というところで資材が届かず立ち往生してしまう……。
そうした事態を避けることこそが、実はお施主様の信頼を守り、確実な引き渡しに繋がる近道でもあります。

今は、確認申請などの事務手続きを丁寧に終わらせ、来るべき「資材の安定期」に、最高のパフォーマンスが発揮できるよう足元を固めておく。そんな「戦略的な工程調整」も、今は現場を守るための立派な経営判断の一つではないでしょうか。

株式会社HAMAYAは、この難局を乗り越えるためのパートナーとして、一刻も早く、一つでも多くの資材をお手元に届けるべく奔走し続けます。
ホルムズ海峡の霧が晴れるまで、私たちはメーカーの「生の声」を拾い続け、皆さんの現場を支える確かな情報をお届けしていきます。

HAMAYA マーケティング部 小尾
HAMAYA マーケティング部 小尾

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